207「踏切あり」

20150424大分県中津市にて撮影

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◯標識の種類:207「踏切あり」(単柱式)

 

◯設置されている道路:中津市道(国道212号線旧道)

 

◯概要:今回紹介するのは大分県中津市にある警戒標識の207「踏切あり」である。一見して古いものだということはわかるが、その設置されている場所がミソである。

地図の中心、「+」で示しているのが標識の所在地。野路集落を通過している道路が標識が設置されている国道212号線の旧道である。一方、上掲地図の北東から南西に走る「幅員3.0m未満の道路」は大分県道411号中津山国自転車道線。「メイプル耶馬サイクリングロード」という愛称が付けられているこの自転車道は、廃線となった鉄道線路用地を転用して整備されたものである。耶馬溪鉄道(のちの大分交通耶馬渓線)で、沿線の過疎化と道路整備、さらに起点の中津駅の高架化の影響で、1971(昭和46)年に野路ー守実温泉間が、1975(昭和50)年10月1日には中津ー野路間が廃止となり全線が廃線となった。


野路駅は旧国道との交点のすぐ西側、カーブの途中にあった。つまり1975年10月の廃線まではこの標識があった場所の先に踏切があり、現役で使用されていたはずだ。なお、国道が集落を通過しないバイパスに切り替えられたのは、「地図・空中写真閲覧サービス」によると1962(昭和37)年から1965(昭和40)年の間ではないかと考えられる。鉄道廃止時には、既に当時の三光村村道に降格していたためにこの標識は撤去を免れたのではないかと考えられる。なお、標識の設置されたのは少なくとも1965(昭和40年)以前であることは間違いない。

 

ストリートビュー(踏切だった場所。右へカメラを動かすと野路駅の跡が見える。)

◯場所はこちら