103-B「松本/薮原」

20111010長野県松本市にて撮影

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◯白看の種類:103-B「松本↑29Km/薮原→31Km」(複柱式)

 

◯設置されている道路:国道158号線×長野県道26号奈川木祖線

 

◯概要:国道158号線は松本電鉄新島々駅を過ぎたあたりから梓川に沿って走る。上流に行くに従い稲核ダム、水殿ダム、奈川渡ダムという東京電力が昭和30年代に計画した電源開発用のダム(安曇三ダム)が現れる。その中で最も上流にあるのが奈川渡ダム。堤高155mは国内のアーチダムの中でも3番目の大きさだそうな。

さて、その奈川渡ダムの側に今回の白看が取り付けられている入山隧道がある。このトンネル、洞内分岐があることでその筋には知られた存在である。これについてはヨッキれんさんの山さ行がねがに詳しいのでそちらを参照されたい。トンネルの安房峠(奈川渡ダム)側にはT字の交差点があり、そこが国道158号線と長野県道26号奈川木祖線との分岐になっている。ちなみに白看に表示されている「薮原」は木祖村の中心集落。ここで国道19号線(中仙道)と合流する。白看は上記の分岐を知らせるためのものなので、実際にはかなり遠くからの視認が必要である。ストリートビューでご覧頂きたい。

 入山隧道の竣工は1968(昭和43)年である。奈川渡ダムの完成が翌年の1969年であるので、白看の設置もその頃だと考えられる。1枚目の写真を見るとわかるが、この白看はトンネルの坑門の上に短い複柱式の支柱を立てて取り付けられている。左側のそれには「長野県」の設置者表示がある。近くで観察すれば、設置年がわかったかも(「長野県」ラベルに同時に書いてあることが多い)しれないが、流石に近づくことは出来なかった。盤面は後期白看特有のアルミ板で裏面は高リブの補強鋼だろう。

しかし、この白看も二度と見ることが出来ない。上掲の「そういえば」から始まる2014年7月にポストされた2つのツイートによると撤去されてしまったようだ。反射塗料の“はげ”は見られるものの、状態は悪くなかっただけに残念。。

 

◯場所はこちら