103-B「名瀬/川内」

20091203鹿児島県奄美市にて撮影

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◯白看の種類:103-B「名瀬↑19Km/川内↗5Km」(複柱式)

 

◯白看が設置されている道路:奄美中央林道×川内林道

 

◯概要:奄美中央林道シリーズ第4弾。知名瀬林道交点の白看や、金作原の白看は2006年に仕事で訪れた際に発見していた。これほどまでに白看が残っているならまだまだ発見出来るだろうとずっと思っていたのだが、金作原より奥(宇検側)はさらに幅員が狭くなりレンタカーでアプローチすることはおいそれと出来なかった。2009年の冬、改めて原付で探索、その際に発見した1枚である。

奄美中央林道の白看は必ず他の林道との分岐点に設置されている。この103-Bも、旧住用村(現奄美市住用町)の川内に抜け、国道57号線旧道と合流する川内林道との分岐点にある。

改めてこの奄美中央林道についてまとめたい。基本計画の流れは以下のとおりだ。「森林開発公団三十年史」(1987)より抜粋する。

鹿児島県は、島の中央部を北東から南西に通じる名瀬市から宇検村までの幹線道路を計画して、39年8月に現地調査を終了し、翌9月に林野庁へ資料を提出した。その後、鹿児島県、地元市町村、公団等の担当者は合同で現地調査を実施し、路線の選定や概算事業費等について協議を行った。(中略)本林道の施工箇所は、41年8月11日政令第285号により指定され、同年9月3日農林大臣から基本計画が定められた。

 この林道の起点は奄美市名瀬大字朝仁の朝仁峠。現在は1973(昭和48)年竣工の朝仁隧道(ちなみにこのページに開通当初の写真がある)が完成しており、かつての県道(現在は鹿児島県道79号名瀬瀬戸内線、林道完成当時は県道湯湾・思勝・名瀬線)は旧道化(現在が奄美市道塩浜朝仁線)している。林道は朝仁峠から南〜南西方向に進み、大和村、旧住用村地内に入り、住用川の本流を渡って宇検村地内に入り、西南西に進んで湯湾林道と鹿児島県道85号湯湾新村線が交わる地点を終点とする。

スペックは以下のとおり。

事業費      12億6,614万円
事業実施期間   41年度〜46年度
総延長      40.8Km
林道の企画・構造 
  幅員     4.6m
        最小半径   20.0m(特殊な箇所は15m)
  最急勾配   10.2%

なお、金作原以南は廃道化に近い状態になっており全線が幅員4.6mということはない。また2010、2011年に奄美地方を襲った豪雨災害で奄美中央林道も法面崩壊など大きな被害を受けuているようで、現在では全線踏破は難しいかもしれない。

 

◯場所はこちら


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