101「五ヶ瀬町」

20100403宮崎県高千穂町にて撮影

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◯白看の種類:101「五ヶ瀬町」(複柱式)

 

◯設置されている道路:高千穂町道押方〜三ヶ所線(国道218号線旧道)

 

◯概要:前回紹介した101「高千穂町」から30mほど宮崎県側にある101「五ヶ瀬町」。コンクリート管の複柱式であること、鉄板で裏面の補強鋼が「二型」であることなどの特徴から、おそらく同タイミングで設置されたものであろう。破損がない分、状態は割かしよさそうだ。なお、「市町村」を表示する標識は、原則として境界線の30m以内に設置することが好ましいとされている(交通工学23 道路標識)。白看時代の市町村境を今に伝える重要な遺産である。

 

ストリートビュー


 

また、この町界よりも熊本側に300mほど戻った地点(詳細な場所はストリートビューをズームバックして確認されたい)にいにしえの案内標識とも言える道標が残っている。せっかくなので、この場で紹介したい。

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角柱の四面に字が彫られている。
写真左上から、
「宮崎元標四拾壹里 西臼杵郡三ヶ所村」…宮崎県の道路元標は現在の宮崎県庁の前、宮崎市橘通東一丁目にあり、現在も残っている。
「赤谷◯◯里貳拾九町九間壹尺」…劣化により判読できない文字があるが、赤谷は三ヶ所村の中心集落のことだろう(現五ヶ瀬町三ヶ所)。なお、宮崎元標への距離よりも表示が細かになっている。
「◯◯井参里貳拾七町四拾七間五尺」…◯◯井は三田井ではないだろうか。高千穂村を構成する集落の一つである。(現高千穂町三田井)
「明治卅五年十月建設」…卅は「三十」。 県道としての津花峠の車道開削完成が明治30年10月なので、交通増大に対応した道標設置だったのだろう。

 

◯場所はこちら


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