103-A「久留米/黒木/筑後」

20091230 福岡県八女市にて撮影
2010-2011に撤去

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 ◯白看の種類:103-A「久留米↑13Km/黒木→12Km/筑後←5Km」(添架式:電柱)

 

◯白看が設置されている道路:八女市都市計画道路荷稲五丁野線(国道3号線旧道)×福岡県道96号八女瀬高線(国道442号旧道←旧福岡県道24号八女大川線)

 

◯概要:福岡県八女市土橋交差点に残る白看の第2弾。交差点北側南向きにある103-Aである。下の写真のとおり、電柱のかなり高い場所に取り付けられている。標識面が同じ方向を向いているので、先に紹介した103-Aと表示されている地名、距離表示が全く同じだ。違いは標識面の大きさ。南側にある103-Aは、最初からオーバーヘッド式で設置されているのが前提となっているが、こちらは当初は単柱、もしくは複柱式での設置ではないかと思わせるほどの小ささ。はっきり言って、この小ささでは離れたところからの認識はかなり難しいと思われる(標識面の裏側を撮影しておけばもう少し手がかりがあった筈だが…既に撤去されたので詳細はわからない)。

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またもう一つ大きな違いがある。それは地名のアルファベット表記だ。この白看は「筑後」を「TIKUGO」と訓令式で表示しているのに対して、南側の白看は「CHIKUGO」とヘボン式だ。なお、現在の道路標識のローマ字表記はヘボン式に統一されている。白看が制定された1950(昭和25)年3月の「道路標識令」ではローマ字表記の決まりについての記述はない。

しかし、手持ちの1970(昭和45)年発行の「交通工学23 道路標識」によると…

 綴り方は「ローマ字の綴り方」(内閣告示第1号 昭和29.12)によるものとする

との一文がある。この「内閣告示第1号」というのは、いわゆる訓令式でローマ字のつづり方を統一しようと定めた政策決定である。リンクで表を開くと分かるが、「ち」は原則「ti」と表記し、「chi」は別表に示されており、その使用の原則は“国際的関係その他従来の慣例をにわかに改めがたい事情にある場合に限”られる。

道路標識のローマ字表記がいつヘボン式に変更になったかはわからない(1986年にローマ字表記が復活した際かもしれない)が、この北側の白看のほうが古いのは間違いないはずだ。

 前述のとおりこの白看は撤去されているのだが、取り付けられていた電柱は残っている。白看とともに、「平和通り商店街」の街灯も撤去されている。この整備の一環で取り外されたのだろう。

 

◯場所はこちら


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